幽霊より怖いのは人間…恐怖が背後から忍び寄るサスペンスホラー・生者の行進
作者:みつちよ丸
連載期間:少年ジャンププラスにて2017年10月20日〜連載終了(完結)
単行本:全3巻(2018年11月2日3巻発売)
生者の行進11話はこちらからどうぞ
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第12話「ひとりじゃない」
土下座する主治医を踏みつけ威圧する省吾。
「おかんの病気全然よくならんのやけどどうなってるん?」「非認可だけど良い薬があるって大分ふっかけてくれたんちゃうん?」「こっちは全部承知でぶっ込んどるんや」
主治医はこの時後悔していた。
(カモだと思って近づいたら蛇だった)
「わかっている…もう少しだけ時間をくれないか…」
省吾と話をしていると(まるで蛇に締め付けられるような)息苦しさを感じていた。
(しかしまだ大丈夫だ…あの母親が生きている限りは―)
主治医の浅さかな思惑を読み取るかのような省吾の一言。
「オカンを人質に取って優位に立ってるとか思うなよ。」「そっちの言い値で払っとるんはこっちやからな」
「今からでも本気出してくれたらええねん。」「目の前の命を救うのは医者として当然の事やろ?」
「もうとっくにやっている!!」「コネも金も使えるものはすべてつぎこんで―」
反論する主治医。
「最初からそうしてくれてたら良かったんや」「さっきからあんたが踏み台にしていた魂が騒いどるわ」
(蛇なんてもんじゃない…こいつは死神…)
「言っておくがこれは呪いなんて理不尽なものちゃうぞ」「今まで自分がしてきたことが巡り巡った報いやで」
一方、東雲たちは川沿いに浮かんだ死体の発見現場に来ていた。
被害者は刃物で上半身をめった刺しにされた後に絞殺。
腐敗の状況から考えても死後一日…
「めった刺し…小栗美弥の時に似ているな」東雲の上司はつぶやく。
「ええ…でも性的暴行を受けた様子はなく短時間による殺害」
東雲は小栗の時との状況の違いを上司に説明した上で
「慌てて殺して捨てた」と推察した。
「慌てて?」不思議に思う上司に東雲は改めて今回の事件現場の状況を説明する。
しかし途中ロープから足が外れて重しが橋の中央にぶら下がっていた。
ロープやおもりを周到に準備した割には詰めが甘いく雑だという見立てだ。
「勘で操作したらダメなのですが小栗美弥を殺した犯人とは性格が違う気がする」
(そもそも高岡まどかを殺すと決めているのに予定外の殺人を犯すのだろうか)(いや、先入観は捨てなければ)
不可解な現況に混乱する東雲。だがその時、ふと気づいた。
(予定外の殺人!?)(犯人に何らかの不都合が生じて予定のない殺人を行ったとか?)
とすれば―
「一人じゃないのかもしれない」「あの橋下の川底をさらうぞ笹塚ぁあああ」
遡ること1日前。
今回の事件の被害者である本間あつ子は姉と電話をしながらどこかに向かっていた。
(お姉ちゃんの彼氏今日も止まっていくのかな?)(あんなゴリラのどこがいいんだろう?)
(まぁアレも欲しかったしちょうどいいか)
呼び鈴も鳴らしても出ないのであつ子はドアノブを回してみると鍵は開いていた。
(なんだろう話し声が聞こえる?)(お母さん?お母さんは小さい頃に亡くなったっていってたような)
不思議に思ったあつ子は家に入り込み声のする部屋のドアを開けた。
!?…
そこであつこが見たのは…
「あ…」「あ…ごめんなさい…帰ります」
13話はこちらからどうぞ
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感想
本当に引きがうまいというか次の気になる終わり方ですよね。
果たしてあつ子は何をみてしまったのか?
母親といえば11話でまどかを襲った悪霊がだれかの母親だったような…
冒頭の省吾の部分で気になるのは「報い」という言葉ですね。
報いを受けるのはまどか?それとも犯人?
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