幽霊より怖いのは人間…恐怖が背後から忍び寄るサスペンスホラー・生者の行進
作者:みつちよ丸
連載期間:少年ジャンププラスにて2017年10月20日〜連載終了(完結)
単行本:全3巻(2018年11月2日3巻発売)
生者の行進9話はこちらからどうぞ
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第10話「対峙」
笹塚はドライブレコーダーに映った男が東雲に調査を依頼された男と酷似している事を指摘した。
「事情を説明してください」
(東雲がなぜ水戸の事を探っていたのか?)笹塚は説明を求めた。
「水面下で動くつもりだったがうかつだった」と前置きしたうえで東雲は言った。
(この開き直った顔は最初から巻き込むつもりの顔だ)笹塚は思った。
しかし笹塚にはまだ高校生の泪にそんなに信頼がおけない様子だ。
そんな笹塚の様子を察して東雲は「私の後ろに何か見えるか?」と問いかけた。
「何ですかそれ?」うろたえる笹塚に東雲は死んだ姉の事を話した。
「吉川泪は霊が見えるって事ですか?」うろたえる笹塚。
東雲と泪が以前、事件について話した時のことを笹塚にも説明した。
①小栗美弥を殺した犯人はすでに次のターゲットを決めていたこと。
②そのターゲットは泪の幼馴染の高岡まどかであること。
③そして水戸則夫が高岡まどかの兄と友人である事実。
これらの事が意味する事…それは殺された小栗美弥と高岡まどかは水戸則夫という男でつながったという事だった。
捜査の進展を喜ぶ東雲…その時、緊急連絡が入る。
一方そのころ、省吾は朝方の約束通り委員長と一緒に花屋に買い物に来ていた。
花の香りを楽しむ委員長にちょっかいを出す省吾。
付き合ってくれたお礼にと委員長にも花を贈った。
「委員長にはいつもお世話になってるから」と省吾。
「そ…それは委員長だから…」ともじもじと照れる委員長。
「ほなまた明日」足早に帰ろうとする省吾…を呼び止める声が。
「おーい省吾ー」
省吾の父親だった。
親父が来る前に帰りたかった省吾だったが目ざとい父親に委員長の存在を知られてしまう。
「この娘さん、まさかお前のコレ(彼女)か?」
「ちゃうわ」と即答する省吾だったが父親は「みんあで一緒に病院に行こう」と提案した。
「勝手に決めんなハゲ」悪態をつく省吾だったが一行は病院へと向かった。
一方、泪は…
眠っているまどかを見守っていた。
そういえば昼は襲われなかったな…以前もそうだった。
まじまじとまどかを見つめる泪は改めてまどかをかわいいと思った。
しかし、弟のトモキを失った経験が泪にブレーキをかける。
大切な人をまた失うのが怖かった。
複雑な思いでまどかを見守っているとまどかのスマホに着信が。
「高岡浩二」まどかの兄からだった。
しつこく鳴り響くスマホを泪は恐る恐る手に取った。
「あの、僕…泪です」まどかの様子を小声で伝えると怒号が鳴り響いた。
「あぁ泪か!?」「人がいない間に何勝手に上がり込んでんだてめぇ」「まどかが具合が悪いのを良いことに変なことすんじゃねぇぞ」
浩二に見当外れに怒鳴られ、泪の怒りは頂点に達した。
妹が大変な時に…
あと三日しかないのに…
泪の怒りは正当で浩二も素直に認めた。
「そうだな…お前の言うとおりだ」「けど悪いまだ帰れねぇ…」
浩二の彼女の妹が夕べから帰ってきていないというのだ。
今回の事件と何か関係があるのか…泪に不安がよぎる。
「まどかの事、守ってやってくれ。頼む」
浩二がまどかのことを頼むなんて意外だった。
「わかりました」そう答えて泪はまどかの部屋に戻る。
そこには…
失うのが怖いなら…戦うしかないじゃないか
11話に続く。
感想
さらに狂気に満ちていく事件。
霊と事件の関係性、そして新たなる被害者と物騒な展開が続きますがここにきて浩二がいいキャラを出していますね。
最初は泪をいじめていたガキ大将という感じだったのに今回は完全に妹想いの兄。
それに自分の妹の様子がおかしい時に彼女の妹の捜索を手伝っているのも好印象です。
一方で省吾たちは誰に会いに病院に向かうのか?委員長との関係は?
生者の行進の展開から目が離せませんね。
生者の行進11話はこちらからどうぞ
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